勘違い
視線の鋭い猫に魅せられて、夢中でシャッターを切っていたら、後ろから小さな足音がした。
振り返るとそこにはがりがりの牛柄猫が。
か弱い声でニャー、と鳴いてたたずむ姿はものの哀れを誘うようだ。
そういえば、さっきは夢中でシャッターを切っていたけれど、猫が眼光鋭く鳴いていたような気がする。
人間の気配に近寄ってきたのだろうか。
近寄ってみようかと体を動かすと、猫は警戒するようにひらりと逃げた。
警戒していても、つい寄って出てしまうほどにひもじいのだろうか。
野良猫の世界は厳しいとはいえ、なんだか切なくなってしまう。
と感傷に浸っていたら、牛柄の猫が歩いていった先には小さなお皿が置いてあった。
どうやらご飯をくれる人と勘違いしたらしい。
こういうときは、なんだか気まずい空気が流れていると思う…。