詰め寄られる恐怖
牛柄の猫が、境内の陰にそっと置いてあるお皿の近くへと行くと、ほかの猫たちもご飯がもらえると勘違いしたらしい。
さっきまで境内の上で日なたぼっこしていた猫が、ニャーと訴えながら近寄ってきた。
おそらく先ほど境内の隙間から恐ろしく鋭い視線を投げかけてきていた猫だと思うのだが、いつの間にか足もと近くへとやってきていたのだった。
しかもさらにいつの間にかもう一匹猫が増えているし。
しかしよく見たら増えていると思ったもう一匹も、先ほど石碑で攻防を繰り広げた猫だった。
さっきはさっと身を翻して距離をとっていたというのに、ご飯を出せとシュプレヒコールをあげるのに夢中なのか、かなり足元まで近寄ってきていた。
鳴きながら猫にじりじりと距離をつめられると、取って食われるんじゃないかと軽い恐怖を覚えると始めて知った…。